PLUS COLOR カラーを仕事と日常に役立てるテクニック 第3号
http://school-colorier.com
前回は「客観的に見る」ことと、「イメージをはっきりさせ、イメージにあった色は何色か考える」ことが大事だとお伝えしてきました。
今回はパソコン上での色選びについて、具体例をあげながらお話していきます。
もちろん、WEBデザインだけでなく、チラシなどの作成にもお役立てください。
●●CMYKと仲良くなろう!
さて、みなさんがパソコンでよくお使いのソフトとは何でしょうか?
私はMacユーザーで、主に使用しているソフトはIllustratorです。ホームページの制作にはDreamweaverを使用しています。ですから、ワードとかエクセルはほとんど使用した事がありません。
おそらく、グラフィックが作成できるソフトの大半は色のパレットが並んでいるのではないかと思います。
このようなパレットから、ポチッポチッと簡単に色を選ぶ事ができるのでは…。ただ、ちょっと探していただけば、どこかに「CMYK」で表示される方法があるはずなので、少し探してみていただけますか?(見つからなかったらすみません。)
すでに「そんな事は知ってる!」という方には申し訳ないのですが、CMYKとは何ぞ?という事について説明させていただきます。
CMYとはシアン、マゼンタ、イエローの略です。絵の具やインキなどは、混ぜていくほどに光を吸収し、暗い色となります。ですから、CMYの数字を全て100にすると、ほとんど黒に近い色となります。
ほとんど黒…ですが、真っ黒を作るのには限界があるので補助としてブラックのK(Bとするとブルーとまぎわらわしいため)が使われます。
ですから、いわゆる「カラー」と呼ばれている印刷物なんかでも4色あればできてしまうのです。(蛍光のものなどは別です)このCMYKを使いこなせると、表現したい色がすぐに出せるようになります。
まず、シアン100%がどんな色か。マゼンタ100%がどんな色か。イエロー100%がどんな色か。画面上で確認してみてください。
例えば
1. C100にMを50か60加えると、いちばん青らしい青になります。
2. M100 Y100で真っ赤です。
3. C100 Y100で緑。
4. 1の割合を反対にすると紫
5. 2のMを50にするとオレンジ
6. 3のCを50にすると黄緑
このように、どんな色でも、CMYKの掛け合わせで作ることができるのです。ただし、これらの色は「コテコテ」の色なので、あまりオシャレではありません。くすんだ色とかスモーキーな色を作るには、例えば1.の青にYかKを10~20くらい加えてみてください。もっと薄くしたい場合は、比率を保ちながら、全体の数値を落としていきます。このような、「何色と何色を混ぜたらどんな色?」かが一目でわかるグッズがあります。
DIC(大日本インキ化学)から出されているカラーチャートで、プロも使用しています。
http://www.dic.co.jp/products/cguide/chart.html
いちばん安価なものでは2千円弱ですので、ぜひ入手してみてください。
大きな画材屋さんなどでも入手可能です。このようなチャートがあれば、欲しい色の作り方が簡単にわかります。
例えば、ティファニーのような、明るい緑よりの水色を作るにはC60 Y20くらいで近似色かな…なんて。
ただし、有名な企業のCIカラー(コーポレートカラー)に使われているような色は「特色」と呼ばれ、
インキを混ぜ合わせる工程が異なります。
CMYKの掛け合わせでは、再現しきれない場合もあります。また、チャートに載っていない色ももちろん作れます。数字が1違うだけでも違う印象になることもあります。
例えば化粧品でピンクといっても、それこそいろんなピンクがありますが、ピンクでしたらMとYで大体は作ることができます。(例えばごく薄いピンクは M15 Y3 など)他にもいろいろ、細かい説明は端折らせていただきました。
もし何かご質問があれば、メールでお問い合わせください。
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先日、異業種交流で名刺交換させていただいた方が「ホームページ自分で作っていたけど、色がゴチャゴチャしてしまった」とおっしゃってました。
うーん、ありがちですよね。あれも強調したい、こっちも大事だから…なんてそれぞれに色をつけていると
結局どれも目立たないばかりか、それこそ一目見てゴチャゴチャでセンス悪い感じになってしまいます。
「色数(色相)を限定する」というのは、ファッションでも基本ですね。
まずは全体テーマカラーで統一。それからテーマカラーを引き立てるような色をひとつずつ
選ぶようにするのはいかがでしょうか。色相をたくさん使用した場合、背景などの白い部分も増やすとスッキリします。
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