PLUS COLOR カラーを仕事と日常に役立てるテクニック 第8号
http://school-colorier.com
今回の内容は、「パーソナルカラー」の続きです。
●●センスの善し悪しは全てつながっている!!
パーソナルカラーのネタが続いているので、別の話題にしようと思いましたが、最近お知り合いになった方で、服飾デザイナー出身の方がいらっしゃいまして、「個性」について改めて考えさせられているところです。
服っていうのは、「着慣れている」事が大事なんですよね。4月の頭にはそこら中で「フレッシャーズです!」と看板をぶらさげているような若者を見かけますが、春先の事だけで、それ以外には特に電車の中などで「この人新入社員だな」なんて思うことはありません。
服飾のお仕事をされていたKさんは、今はアートステンドグラスなる芸術品の制作をされています。
グラフィックなどのデザイナーさんには、あまり服にこだわらないで(失礼!)黒ばかり着ておられる方が多いように思うのですが、Kさんは違います。よくよくお話を聞いていても、「自分に似合うファッション」については相当考えて来られたようです。そして人の事も見ているのです。
Kさんと私の視点には共通点もありますが、私よりもっと観察している感じです。私はカラーコーディネーターなので、第一印象で「色が合っているかな?」という目で見てしまう事はよくあります。
パーソナルカラー診断に来られたお客様にはメイクもさせていただいてるので眉の形などを見るクセもつきました。前号にも書きましたが、結構人は見ているものです。それも、意識と無意識の間くらいで…。
先日、お仕事で広告代理店の方と初めて顔合わせをしたときのことです。企画担当の女性が、25歳くらいのアシスタントの女の子を連れて来られました。3月に、某百貨店様でパーソナルカラーのセミナーをすることになっているので、体験していただくのが手っ取り早いと、お二人に簡単に診断させていただきました。感心してすっかり夢中のお二人。アシスタントの方は、お客さまとしては最近確率の低いスプリングタイプでした。あまり化粧っ気のない感じだったので、色を足せば絶対かわいくなるなと思い、黄色と黄緑のアイシャドーとコーラルピンクのチークを加えました。これでかなりかわいらしくなりましたが、まだ足りない。そうそう、口紅もあまり塗っていないようなのでオレンジっぽい口紅を加えてみると、
大変身!上司の方が、「前から思っててんけど眉毛が気になるねんなあ」と。形はキレイに描けているのですが、細すぎる。茶色のアイブローで少し太めに描き加えると、ナチュラルで良い感じです。やっぱり見てますよね。プロじゃなくても見てるものです。でも、どうおかしいのか…っていうのが、なかなかわからないだけで。でも、この意識と無意識の境界線のあたりで見られている事ってかなり重要だと思いませんか?
例えば初めてのお店に入って…、「なんか感じ悪い」「なんか暗い」「なんかセンス悪い」と思われていたとしたらどうでしょう?今とりあげているのは、たまたまファッションの話ですが、ビジネスにおいては本当に重要だと思います。まずは着ている洋服で、仕事ぶりまで判断されてしまいます。明らかに合わないメイクをしていたとしたら、「目か頭のどこかに異常でもあるのか?」と思われてしまうかも知れません(笑)
もし、「自分はネット関係の仕事をしているから、人には会わない。だからファッションなんてどうでもいい」と考えているとしたら…。ファッションに全く気を配れないというのは、他人の目を意識していないということ。他人の目を意識していない人に、WEBであれ何であれ、他人の目にふれるお仕事を依頼したいと思うでしょうか?でも、どこから手を付けていいかわからない…という方。ぜひ本屋さんへ行ってみてください(笑)。例えばWEB関係のお仕事をされている場合、WEBデザインの本ばかり見るのではなく、ファッションの本も見てみてください。OLさん向けの実用的なファッションの雑誌ではなく、もっとアバンギャルドな雑誌がオススメです。ファッションの配色などに、きっとヒントが隠されているはず。
カラーの勉強でもそうです。「配色の本」を見るのではなくて、アートやファッションや自然の中から
「あ!いいな」と思ったものを盗むのはいかがでしょうか。前にも書いたと思いますが、何かにつけて、改めて思うことは「大事なのは客観視できることだ」ということです。
プロとアマチュアの境界線が曖昧な時代です。中身はもちろんのこと、ビジュアルって大事ですよね。
まあ、偉そうな事を書きましたが、自分への戒めも含みつつ……。次回は、2月18日のWEBカラーセミナーを終えた後でWEBについてお話したいと思っております(予定)。
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